「ここがアイリスが言ってた入り口…」
いかにもここが入り口です、というように門が立っている。
…にしても驚いた。
いつも通ってたところにこんなところがあるなんて。
「…いこう、みんな」
そういってこれからは、イッシュ地方のポケモン以外にも出会うだろうから、と博士が持たせてくれた全国図鑑を片手に一歩踏み出したときだった。
「待ちなさい」
不意にどこからか声がした。
…これが、まさか…
「…番人?」
「いかにも。私は番人を勤める柳生と申します。」
そういってくいっと眼鏡を上げた番人。
「…ここを通してください」
「簡単に通すわけにはいきません。もしここを通りたければ…私とテニスをしなさい!」
「…………………は?」
「私とテニスをして、私に勝ったらここを通して差し上げましょう!」
テニスって……なんで!?
ポケモン勝負じゃないの!?
ぽかん、としていると番人からラケットを渡された。
「ではいきますよ…!」
「え、え、えええええつ!?」
*
というわけで、VS番人!