「んじゃ行くで!!ステラ!スピードスターや!」
「…は?」
思わず声にだして言ってしまった。
いや、だって、シャンデラだよ?
シャンデラって、魂吸い取るって有名じゃない。
ゴーストタイプじゃない!
ノーマルタイプが効果あるわけないじゃない!!!
これ、ポケモントレーナーの常識じゃない!!
ちらりと後ろの光くんを見ると必死に笑いをこらえていた。
私だって、笑いたいよ。
でも、今はバトル中だ。
笑ってモシの集中を邪魔するわけにはいかない。
「モシ、はじけるほのお!」
私の合図とともに、モシが技を繰り出す。
「き、きかへんのか!?よし、もう一度ステラ、スピードスターや!!」
いやだからきかないって!!!
思わずつっこみそうになる。
…あれ…私ってこんなにツッコミキャラだったっけ…
「ぶはっ!!」
はあ、と相手のあほらしさに頭を抱えていると後ろで光くんがついに吹き出した。
「こ、この人アホやわ…くく……!ハユリさん、もう決めちゃってください」
「え、あ、うん…モシ、もう一度はじけるほのお!」
ポケモン的にも性格的にも、特攻が高く、そして技のタイプが一致するモシだ。
二発だけでも相当のダメージの。ステラは戦闘不能となった。
「ステラ!…おおきにな。よし、次行くで!」
「ケンヤさん、1人一匹のルールやろ」
「あ…く…わ、わかったわ。次は覚悟しいや!ハユリ!」
そう言ってケンヤさんは、去っていった。
「あの人あほや思うてたけどあそこまでとは思わなんだ。あれやな、負けることに関してのスピードスターやな」
その言葉に、ケンヤさんをフォローすることはできなかった。
*
この話のためにわざわざピカチュウがスピスタおぼえるか男子に調べてもらったというね。
だって私基本ピカチュウ戦闘につかわないもん…!
1人3、4匹は絶対持っている設定だけど、全部出したらきりがないので。
また番外編とかでだすかもしれない。