「う…わ…」
ジムの中に入るとそこには、
なんか禍々しい植物たちが。
「あ、あんま触らんほうがええですよ。ほとんど毒草なんで」
「毒草!?」
そんなものポケモンジムにおいてていいの!?と言いたくなるのをぐっとこらえると、光くんはそんな私の気持ちを察したのかくすり、と笑った。
そして光くんがジムの外で言ってたことがわかるような気がする。
そんなことを考えているとがさり、と音がして、金髪の人が出てきた。
「きたな!挑戦者!勝負や!って財前?」
「…でた、ヘタレ」
「…知り合い?」
「おん。この人は自称スピードスターな痛い奴っすわ」
「…知り合い多いね」
「同じテニスクラブに所属しとるだけや。」
「へえ、テニスするんだ!」
この地方ではテニスが流行っているんだな。
番人もテニスしてたし。
「まあ、実力はそこそこやけどな」
「…あのー…俺無視?」
「…あ。」
「ま、まあ気を取り直して!勝負や!俺はスピードスターってよばれとる!」
「やから自称やろ、ケンヤさん」
「へえ、ケンヤっていうんだ」
「やかましいわ財前!と、とにかく勝負や!たのむで、ステラ!!」
そう言って繰り出したのはピカチュウだった。
「よし、お願い!モシ!」
それに対してこっちはモシ。
相性的には普通。
「んじゃ、バトル開始や!!」
その言葉で私とケンヤさんのバトルは始まった。
*
バトル、開始です。