それから、花畑で精市たちと一緒に過ごした。
しぃは、私に擦り寄るし、精市は精市で私の近くにいたので、シェイミがひとりぼっちだった。
(しぃが怖いらしく、近づけないみたい)
ちなみに、精市にシェイミがひとりでかわいそうじゃない?って言ったら、
「え?こっちにこないのが悪いんだよ。だからほっといていいよ」
と言っていた。シェイミは、いじけていた。
「あれ、もうこんな時間」
精市がそう言ったので時計を見てみると、7時だった。
「今日は野宿かな…」
そう呟くと、精市はにこ、と微笑んだ
「近くに、シテンホウジタウンがあるからそこに行こうよ。宿もあったし」
シテンホウジ……シテンホウジ…
「あ!!もしかしてそこって、ジムある!?」
「え?うん、あるけど?…もしかして挑戦するの?」
「うん。この地方のジムに挑戦しよっかなって…そのために旅しているし」
「へえ……だったらさ、ハユリ。俺とシェイミも君の旅に同行したいんだけどいいかい?」
「え?…別にいいけど…」
むしろ、大歓迎だ。
精市はこの地方の人だし、頼れる存在になるだろうから。
「ふふ、決定だね。それじゃあ、よろしく。ハユリ」
「こちらこそ…」
「ハユリ!お願いがあるでしゅ!」
「ん?」
「旅の間みーをずっと抱っこしててくださいでしゅ!ハユリのポケモンと精市がこわくて…」
「え?誰が怖いって?それに迷惑かけちゃダメじゃないか」
「ふええええええええ!!!!!」
「まあまあ。分かったからシェイミも落ち着いて…?抱っこ、できるだけしてあげるから…」
「ハユリ…ごめんね」
「やっぱりだれかさんと違って優しいでしゅ!」
「ん?」
「うえ……」
……なんだか、心配になってきた。
*
町の名前のセンスの無さ…