「…どうしたの?モシ」
そう尋ねると、モシは私をじっと見つめ、そして私の腰についてる、ヘビーボールに触れた。
「…もしかして、連れ出してくれたの?」
モシは、満足そうに頷く。
私は、そんなモシに抱きついた。
「ありがとう…ごめんね」
モシからはなれ、私は水辺に座る。そして、ヘビーボールを手にとった。
『あの精市というやつには気をつけろ』
「!」
不意にボールから声がした。
「…びっくりしたよ。だけど心配してくれてありがとう」
『フン、お礼を言われることはしてない。ただ、忠告しただけだ』
「うん…」
精市は一体何者だろうか。
いい人だろうけれど…
「にしても、この地方の人はすごいや!珍しいポケモン連れている人が多い。そして、強い。」
『…この地方は、空気が綺麗だそうだな。お前のペンドラーやシャンデラから聞いた』
「……外に出してあげられなくてごめんね」
『なに、気にするな。仕方がない。』
「…今、ここで出す?精市から離れたところだし。」
『いや、いい。離れたところだとしても、空気の変化等であいつは気がつくだろうからな』
「…そう、だね…。」
『…おい、ハユリ』
「?なに?」
『あそこに小さい孤島のようなものがあるのがわかるか?』
「?うん」
湖にぽつん、とある陸地。
そこがどうしたのだというのか。
『あそこに行ってみてくれ』
「…え!?いやいや、むり!私、 なみのり使える子持ってないもん、今。」
『そうか…。あそこになにか変わった気配がしたから行って欲しかったのだが』
「…だったら、モシ!悪いけれど見てきて?」
モシは、変わったものとかによく気づく子だからきっと気配の正体がわかるだろう。
そう思い彼に言うと、モシはひゅーっと陸地へ行き、3分ぐらいで戻ってきた。
…なにか、石版みたいなものを手にして。
「…これは?」
『……みどりのプレートだな』
「みどりのプレート?」
『ああ。だがどうしてこれがここに……?…!ハユリ、人が来た』
その言葉に私はハッとしてヘビーボールを腰にもどした。
「ハユリ、遅いけど大丈夫?」
「ハユリ、おそいでしゅ…」
やって来たのは精市とシェイミだった。
*
さて、誰でしょう!←