「ふふ、そんな強ばらなくても…。」

そう言って苦笑する精市。

「で、なんでそう思うか、だよね?まず一つめは君がもつボール6つのうち、5つはモンスターボールだ。
残りのひとつは、ヘビーボール。それって中々手に入らないボールだろう?
そんなボールで捕まえるほど特別なポケモンなのか、って思ってね。でそんなに特別なポケモンならテレパシーぐらい使えるんじゃないかなって。ちなみに数は、気配でかな」

驚いた…。
鋭い観察力、洞察力。そして判断力。
私の幼馴染もここまではいかないのじゃないのか。

「ここからは、俺の憶測なんだけど…ヘビーボールって重いポケモン程捕まえやすい、
そして捕獲しにくいポケモンほど更に捕まえやすくなるっていうから…。その中のポケモン、こいつと同じ分類に入るポケモンじゃない?」

そう言って精市はシェイミを指差した。
要するに、幻もしくは、伝説のポケモンではないのかと言っているのだろう。

私の体に冷や汗が流れた時だった。

くいくい、とモシが私の服を引っ張った。

「…どうしたの?」

そう尋ねると、モシは、少し離れたところにある、湖のようなところを指差した。

「あっちに行きたいの?」

そう聞けば、うなずく。

「…ごめん、精市。」

「ふふ…あのシャンデラ、気が利くねどこぞの誰かと違って」

「ぶー………。…みー、ハユリは好きだけどハユリのポケモンは好きになれないでしゅ…」

「ああ、タイプ的にか…。にしても、ハユリ…気に入ったよ」

「え!?てことはもしや…」

「しばらく、彼女たちと行動しよう」

「えー!?せーいち、みーの話聞いてたでしゅか!?」

「もちろん」

「だったら…」

「なんで俺がお前に合わせないといけないわけ?」

「うう……(…ずっとハユリにだっこしてもらうでしゅ…)」

「にしても、あのボールの中に何がいるんだろうね」

「…みーが苦手なやつっぽいでしゅ…」

「てことは、毒、氷、虫、飛行、炎タイプか…」



鋭い幸村さん。








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