「僕、満月のこと好きなんだ。」

「え?」



ずっと、大好きだった羊くんに突然そう言われて、わたしは驚く他なかった。



始まりは、突然に




月ちゃんを追って日本に来た羊くんは、ずっと月ちゃんだけを見てるって思ってた。
始めは、全然話せなかったし、仲良くなってからも月ちゃんに対する態度とは少し違う感じがするなって感じてた。
だから、羊くんの突然の告白に凄くびっくり。



「羊くんは、月ちゃんのこと好きなんじゃないの…?」



だから、告白されて嬉しいはずなのに、こんなことを聞いてしまう。
なんで、素直になれないんだろう。
すぐにOKを出したいのに。



「確かに、月子のことは好きだよ。でも、それは恋じゃなかったんだ。」

「…恋じゃない…?」

「そうだよ。月子は、僕を認めてくれた初めての人。だから大切な人に違いはないけど…」

「…うん。」

「でも満月は、何度僕がキツく言っても笑って、僕の心が開くまで待ってくれた。僕は、そんな君に惹かれたんだ。」



羊くんは、そんなわたしに一つずつ説明してくれた。
そんな、優しいところがとても好きで、時々子供っぽく笑う羊くんが愛しくて。
わたしはだだ、羊くんの言葉を聞いていた。



「月子のことは、錫也や…まぁ、一応哉太のことを友達として好きだって気持ちと一緒なんだ。」



真剣に、真っ直ぐわたしを見つめる赤い瞳がとても綺麗で、心臓のドキドキがどんどん大きくなる。
ああ、わたしは羊くんが好きなんだってもう一度感じるように。



「…だから、僕は君だけが好きなんだ。」

「…羊くん…!」

「こんなこと言った後だけど、返事はいつでもいいからね。」



わたしを困らせたくないからと、自分の気持ちを押しつけない羊くんはとてもかっこいい。
そう、感じたの。



「今、言わせて?」

「…うん。」

「わたしも…羊くんのこと…好きです…」



やっと言えた言葉は、少し震えていたけど、わたしが「好き」って伝えたら羊くんはとても幸せそうな顔をしてくれて。
わたしも幸せになれたら。


「満月、愛してる!」
「わたしも…!」



今、始まったわたしと羊くんの物語。
これから、もっとお互いを知ろう。
そうしたら、もっともっとお互いのことが好きになるから。



end


2012.03.16


果たして、羊くんなのか…?
羊くん熱が来すぎて書きたくなり、突発的に書いたら長くなりました…!←
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!!




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