「眠い…」



思わず口から出てしまった、眠いという言葉。
最近、課題に生徒会と忙しくて。
少し疲れ気味だった。
普段はあんまり眠いとか言わないわたしに一樹は心配そうに、「少し寝たらどうだ?」と言ってくれた。
でも、生徒会室には書類の山。
わたしもきちんと仕事をしないと生徒総会に間に合わない。



「ん、いいよ。仕事たまってるし。」

「あんまり無理するな。少し休め。」

「でも…」



渋るわたしをぎゅっと抱き抱える一樹。
突然のことにびっくりしたけど、一樹の体温が優しくて、すごく安心する。



「疲れてるんだろ?無理するな。」

「…うん。」



一樹は、ソファにわたしを連れていって、膝枕をしてくれた。
一樹の体温が気持ち良くて、わたしはすぐに夢の世界へと誘われた。



「おやすみ、満月。」

「おやすみなさい…一樹…」



安心出来る、体温の隣で。
今はゆっくりと休もう。
起きたら、一樹に「ありがとう」を言って、仕事を頑張ろう。
大切な人の隣で。



手を繋いで、ゆっくり歩こう



end

title by 秋桜

2011.11.17






「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -