「いやはや、ここまで素敵な娘さんだとは!」
ある料亭の一部屋で歳三と千歳は並んで座っていた。
千歳は桜色に綺麗な梅が描かれている振り袖を着ていた。
「この度はこの様な機会を設けていただき感謝しています。土方歳三です。」
歳三は引きつった笑顔でそう告げる。
「…………」
―さかのぼる事2日前
「近藤さん、大丈夫ですか?」
「…っ大丈夫だ」
「まさかぎっくり腰だなんて…」
「みっともない所を見せてしまった」
道場で稽古をつけている最中にぎっくり腰を起こした勇は布団に寝転がっていた
。
「明後日の見合いの話だが…」
「いいですよ、1人で行きますから」
千歳は苦笑する。
「いや…さすがに1人ではと思ってな代理を出すことにしたんだ」
「代理…ですか…?」
「あぁ、歳に行ってもらうことにしたよ」
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