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「けいじくん!」
舌足らずの声が彼を呼ぶ。
「なあに、名前?」
………いつも君はきちんと立ち止まって私を待ってくれたよね。
私には、それがたまらなく嬉しかった。
「わたし、大きくなったらけいじくんとけっこんするの!」
小さな頃に約束した、随分と子供じみた約束。
それを君は真っ赤な顔で
「うん!僕も名前とけっこんする!」
なんて。
今、思い出すだけでも顔から火が出るくらい恥ずかしい。
それでも、幸せ、だった。
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