ハイキュー long | ナノ




07



その後おばさんがどこかから持ってきたトランプで盛り上がりお風呂から出た京治くんを(無理矢理)捕まえてみんなで楽しんだ。


「京治くんババ抜き強すぎる……!」
「そうなのよ名前ちゃん!京治ってばほんとポーカーフェイス崩さないから!いっくら勝負しても勝てないのよ!」
「それは二人が顔にですぎなだけ。」
「はは、まあそう言うな京治。お前も楽しいだろう?」
「……まあ、楽しい、けど。」
「あら、もうこんな時間!少し盛り上がり過ぎたわね。」
「あ、もう10時過ぎてる。」
「京治、あんた明日も部活で早いんだから早く寝なさい。名前ちゃんも、今日は疲れただろうから寝なさい。片付けはしておくから。」


おばさんの言葉に甘えて京治くんと二人で上に行くけど、なんだろう、なんか、


(気まずい)


そんなことを思っている間にいつのまにか部屋の前で、


「名前。」


京治くんに静かに名前を呼ばれて心臓が小さく音を立てる。
ゆっくり振り向き、京治くんを見ると優しい瞳と目があって熱が上がるのが分かった。


「な、に?京治くん。」


発した自分の声は少し掠れていてなんとも心許ない感じがした。
京治くんは一瞬だけ目を伏せて、


「これから、よろしくね?」


と、照れたようにはにかんだ。


「っ!」
(ちょっ、笑顔!?え、ポーカーフェイスの京治くんが!?)


「じゃあ、おやすみ。」



一人で狼狽えている間に京治くんは背を向けて部屋に入ろうとしていた。


「お、おや、おやすみやさい……っ!」


慌ててそう言うと京治くんはクスリと笑って今度こそ部屋に入っていった。


私はかというと、
部屋に入ってから京治くんの笑顔を思い出していた。


(あんな風に、昔も笑ってたっけ……)


好きな人の変わらないところを見つけて、自然と口元が弧を描く。


(今日はいい夢が見られそう!)


そう思いながら眠りについた。



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