空丸くんに拾われて早1ヶ月が経とうとしていた。
ここでの生活には少しずつ慣れて今では白子さんと一緒にみんなのご飯を作っている。
最初、白子さんはもちろん、天火に空丸くん、宙太郎くん、みんなに反対された。
お前は俺たちの家族だけど、そんな事までしてもらったら悪い、と。
でも私はみんなの役に立ちたかった。
だから私には珍しいけれど、ここは一歩も引く事はしなかった。
最終的に、みんなが折れてくれたので今では家事全般を白子さんと分担して生活しているのだ。
だが、ここは現代とは違うのだ、という事を、いやでも意識させられる事が多い。
捨てた事に後悔はない。
けれど、どうしても比べてしまう。
自己嫌悪に、なる。
そんな自分が、心底嫌いだ。
「………おいおいどおーした?これはまたひっどい顔してるな。」
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