空丸くんがよくお世話になっている人から
女物の着物をもらって着替えさせてもらった。
いや、着物着れてよかったな。
「よーっし!じゃあ行こう!!」
「う、うん…。」
今から天火さんと宙太郎くんに会うんだよね。あ、あと白子さん。
(緊張する……!)
「……緊張してんのか?」
空丸くんに顔を覗きこまれて素直に頷いた。
「大丈夫だよ。みんないいやつだから。あ、でも兄貴は少し鬱陶しいかも……。」
そんな事を言っても顔は少し緩んでいる。
なんだかんだ言っても天火さんの事、
大好きだもんね。
「なに笑ってんだ?俺なんか可笑しい事言ったか?」
「ううん。何でもないよ。……案内、お願い出来ますか?」
「おうっ!みんな絶対喜ぶぞ!」
「…そうだといいな。」
どきどきするけれど
一歩を踏み出そう。
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