■ 狂気
かったるい階段をやっと抜けたどり着いたのは地上
目の前に広がるのは霧 そしてそれに覆い隠された大地
うわー これはぐれたら一貫の終わり?
二次試験会場ってまだなの?
もう面倒くさい リオルガの命令じゃなければこんなこと絶対やりたくない
まあ時と場合にもよるけど…
でも面白い人達に会えたのはちょっと嬉しい ゴンとか可愛いし
さてせっかくサトツさんが説明話してくれるみたいだから聞くとするか…
あー面倒くさ
サトツ「ヌメーレ湿原 通称“詐欺師の塒”二次試験会場へはここを通って行かねばなりませんこの湿原にしかいない珍奇な動物達 その多くが人間をも欺いて食糧にしようとする 狡猾で 貪欲な 生き物です
十分注意してついて来て下さいだまされると
死にますよ」
レオリオ「おかしなこと言うぜ だまされると分かっててだまされるわけねーだろ」
わかってないな試験官の言葉には必ず意味がある
「レオリオあんた…」
見知らぬ男「ウソだ!! そいつはウソをついている!!」
あ 怪我してる 大丈夫かな
見知らぬ男「そいつはニセ者だ!! 試験官じゃない オレが本当の試験官だ!!」
皆がサトツさんを見ると無言
レオリオ「ニセ者!?どういうことだ!?」
ハンゾー「じゃ こいつは一体...!?」
見知らぬ男「これを見ろ!! ヌメーレ湿原に生息する人面猿!!
人面猿は新鮮な人肉を好む しかし 手足が細長く非常に力が弱い そこで自ら人に扮し言葉巧みに人間を湿原に連れ込み他の生き物と連携して獲物を生け捕りにするんだ!!
そいつはハンター試験に集まった受験生を一網打尽にする気だぞ!!」
いやいやあれはどうみてもサトツさんでしょ
サトツさん弱い人じゃないし なにこいつ…
あんたがウソついてるんじゃないの?
ヒュッ!
男にトランプが刺さった
それと同時にサトツさんはトランプを掴んでいた
こんなことするのは一人しかいない
「ヒソカ…」
ヒソカは私を一瞬だけ見て目を細めた
バーカ こっち見るな
ヒソカ「くっく◆ なるほどなるほど☆」
ヒソカに殺られた男のとなりの人面猿が起き去っていこうとするとそれすら見逃さずヒソカは殺した
ヒソカ「これで決定◆ そっちが本物だね☆
試験官というのは審査委員会から依頼されたハンターが無償で任務につくもの★
我々が目指すハンターの端くれともあろうものが あの程度の攻撃を防げないわけがないからね◇」
サトツ「誉め言葉と受けとっておきましょう
しかし
次からはいかなる理由でも私の攻撃は試験官への反逆行為とみなして即失格とします
よろしいですね」
いいえ 即失格にしてください 私がたえきれません
ヒソカ「はいはい◆」
返事は一回にしろ
で
311名 ヌメーレ湿原へ突入
それにしてもすごい霧 ヤバイ 見えない
「ねー クラピカ レオリオ 全然見えないよ サトツさん見失っちゃうから もっと前に行かない?」
クラピカ「そうしたいのは山々だが この人数だと難しいな」
レオリオ「ゴン達もかなり前の方にいってるぜ」
ゴン「レオリオ━━!!クラピカ━━!!アスカ━━!! キルアが前に来た方がいいってさ━━━!!」
かなり遠くの方からゴンの声がした
「ゴーン! 行きたいけど人が多くて無理!!!」
ゴン「そこをなんとか頑張って来なよー」
「ムーリー」
キルア「緊張感のない奴らだな も━━」
あ 変な動物だ
目の前の変なもの達を蹴り殺しちゃったけど… どうなのコレ?
ん? あれ??
先頭が見えない…
レオリオ「ちィ 知らねーうちにパニックに巻き込まれちまったぜ」
クラピカ「どうやら後方集団が 途中から別の方向へ誘導されてしまったらしいな」
「面倒くさ どうすんの?」
こうなったら奥の手使おうか バレたら即失格かもだけど でもこの2人のためなら…
見知らぬ男「ぎゃっ!」
ドス! ザク グサァ
見知らぬ男「ぐっ!」
例のトランプを投げつけられ私たちの回りの受験生達は皆倒れていった
クラピカは打ち落とし
私は避け
レオリオは腕に刺さってしまった
レオリオ「てめェ!! 何をしやがる!!」
ヒソカ「くくく◆ 試験官ごっこ◇」
「…」
狂気 まさしくそれだった
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