▼ いつだって嫌われ者
中庭には植えられた花の彩りは非常に美しく、何処かの人間の喧騒など知らずに生きているようだ。そんな花壇の側で複数の女子生徒は激しい言い争いをしていた。
「臭い、汚い!」
「お前マジで目障りなんだよっ」
「死ねよブス」
数々の罵倒を受け少女は蹴倒された。
「ウルセー、お前らこそ人間のクズなんだよっ、自覚くらいしろよバーカっ!!!!!」
少女は罵倒をした少女達をそう言い返し、睨み上げた。
「ふっ何よ、負け惜しみ?」
「もう行こう、こいつマジで面倒くさい。」
そうして少女を1人残し去っていった。
汚れた制服が先ほどの争いを物語っている。そして不機嫌そうだ。
少女は、
「面倒くさいって言う割に毎日毎日こりない奴等。」
口の悪いかなりのひねくれものであり、
嫌われものである。
「今日も酷い言われようだな、大丈夫か?」
そこに現れる目付きの悪い少年が1人。
差し出す手が、少女の眉間にシワを更に寄せる原因になったのは言うまでもない。
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