「桜 今日俺の部屋来ないか?」

「うん! いいよ」

「桜ってやっぱり俺のこと好き?」

「うん! 好きだよ」

「桜って俺の…」

次の質問の前に授業が終わるチャイムがなった

これだけ今日も愛し合ったんだ 今日こそ桜を寮の俺の部屋に連れ込む!←

と純粋に今日の妄想を巡らしていたら

SHRが始まる前桜は教室から出ていった

え…?
アレー?? アレレ??? おかしいなぁ
俺のはなしきいてたのかなあの子は?

視線をクラス全体に巡らすとやはりいない 代わりに奇妙な笑い声で机を叩きながら俺を見て笑う者が一名
俺はそいつの側に行き出来るだけ平静を装い聞いた

「なー くっ倉持君 桜を知らないかな?」

俺の顔を見てこの男は更に笑う
俺が何かしたか!?

「ヒャハ もう帰ったに決まってんだろ」

「…」

「お前のこと嫌いだし」

「…」

いやいやいやいやいやいやいやいや
あれだけ授業中肯定しておきながらどういうこと!?ツンデレ!?デレデレしといて最後ツンって…反対だろっ!あ でもそれはそれで燃えるもんが…

照れ隠し 照れ隠しだよねコレ?
拒絶じゃないよねっ!

「桜ー 帰ろうとすることないじゃん あ まさか俺の部屋で待ってくれているパターン? それはそれで燃えるけど…」

「…」

桜はそのまま俺を1人廊下に残し帰ってしまった

自主練中━‥

「はっはっはっ …マジで帰りやがった」

「ヒャハハ マジで落ち込んでんのか!?」

うるせーよ 彼女いないお前なんかに俺の気持ちが分かるか

「彼奴もお前も基本話を聞かねーからなー 相談されたってのろけにしか聞こえねーよ」

「は? 相談って俺が? 俺がいつお前にした?」

「桜がしてきたんだよ この前」

「なんて言ってた!?」

「俺がお前に言うと思うか? 俺は彼奴に信用されないやつ呼ばわりされたくねーし 言わねーよ」

「チクショー なんでこいつなんかに相談するんだー」

奇妙な笑い声で笑う倉持をよそに俺は考えた 嫌いってなんだよ嫌いって 確かにいつもしもいことばっか話してだけど… もし嫌だったら言わないようにするし 彼奴のためだったらなんでもできる

そんな俺を見かねて倉持は言った

「お前ら考えすぎなわりに肝心なとこ何も言おうとしねーし 聞こうともしねー 御幸 お前が少しは本音聞いてやれよ」

「!! …倉持 お前それを早く言えよ」

「自分で気づけ!」

俺は全力で桜の家まで走った
練習の疲れも忘れ… いや 倍になっても全力で

気づけばもう着いていて 外出しようとしていたのか桜は玄関の前にいた

「御幸… どうしたの?」

「お前が来ないから来た」

「そういうとこ… 何でもない」


「言えよ 聞いてやるよお前の本音 いや聞かせてくれ」


「!!.....言ってくれたことないじゃない」

「え?」

「私のこと好きって言ってくれたことないじゃない!」

え?
いやいやいやいやいやいやいやいや
あるよ ないわけないだろ

「御幸はいつも私に好きだって言わせるだけで 御幸から好きだって言ってくれたことないじゃない .....それが嫌だから だから御幸は私のこと部屋に連れ込める都合のいい女みたいに思って…」

「待て! ちょっと待て!」

「何?」

「確かに俺から言うのは少ないけどお前のこと好きって言ったことあるからな」

「…ウソだ」

「いや あるから」





「…」「…」








「だから言っただろ 基本 お前ら人の話を聞かない奴等だって」

「お前 マジで早く言えよ それ」

「言ったって聞かねーだろ?」



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -