「グスッ ウッ ヒック あーぁ」

私は今泣いている 理由は1つ
3年の最後の試合に負けたから

私は女子ソフトボール部に入っていた
でも3年最後の試合はあっさり負けた

青道は野球部だけじゃないってあいつに言うつもりだったのに…


「まだ 泣いてんのかよ」

「グスッ 慰める気ィないでしょ」

「万年一回戦負けの部活が勝つところなんて想像できねーし」

「慰めてよバカーッ!」

いつだって私の彼氏洋一は私が泣いてるとき側に居てくれる でも慰める気はさらさらないんだ

「もう知らない 私絶対洋一の応援なんて行かないから それで勝手に負けて泣けばいいんだ 私は洋一と同じように笑ってあげるから」

「なんだよそれ… ってか俺笑ってねーよ」

「笑ったと一緒だよっ」

「ったく めんどくせーな…」

「あー そういうこと言っちゃうんだ!!」

もうやだと一言
私は洋一の側を離れようとした

「おい 桜」

洋一が私の名前を呼ぶ
無視無視 大嫌い バーカ

でも足を止めてしまう どうしようもない私

「俺が桜の悔しさの分だけ頑張るから泣くなよ」

何よ 慰めてるのそれ
結構嬉し…
「って言えば満足か?」

「はぁ〜? 信じらんない! 満足って満足しちゃうところだったじゃない」

洋一の顔は何にも悪いことをしていないかのような顔をしている
いつも自信ありげでそれでいて人のことよく見ているからいつも優位に立って私のことを見下ろすんだ

でもそれでも私…
洋一が好き

ホントに私はバカな女だ




「まあ 見てろよ そのうち甲子園連れてってやるから」
「!」

唐突…

「そ そういうのを野球をなめてるって言うんだからね! せいぜい足掻けよ!!」

「顔真っ赤 ヒャハハ」


慰めてくれないなんて分かってる
泣くなよの一言もいってくれないのも分かってる

でも



自信ありげで言うその表情に私はいつも悲しみを吹き飛ばされてしまうのだ





「…そういうところ好きだバカ」ボソッ

「あ? 聞こえねーよもう一回」

「バカ!!!」






なんだかんだ言ってだけど泣き止んだ私


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