大好き! | ナノ


▼ うん、頑張るよ

哲くん…

ごめんね、逃げてしまって。

聞いてたよ、本当は。

─‥

互いに刺激しあえる仲間との出会い。
積み重ねてきた日々のスイング。

努力は嘘をつかない─‥


バスン

初打席、哲くんの打ったボールはバックスクリーンへ入っていった。

「…」

「「「「「 うおっしゃああ 」」」」」

「アイツやりやがった!結果出しやがった!!」
「初スタメン、初打席で初ホームランかよ!」
「「「スゲェぞ、哲ー!!」」」

歓喜する1年生の皆。
塁をまわる哲くんのこちらへ向けての小さなガッツポーズ。

「ナイバッチ哲!」
「なんて控えめなガッツポーズ!!」
「ざけんなよテメェ、哲!」
「俺達だって負けねーぞ」

「…哲くん。やったね..やったね...!」

本当は聞いてたの。
ただ、あの時は悲しみで何もする気が起きなくて聞き流していた。

でも、ここへ来て貴方の努力、貴方達の絶え間ない努力を知って…

怖くて、逃げ出したくても…現実と向き合おうと思えてきた。

「…っ」
「「「桜…?」」」

感動した気持ちと他の気持ちと、ごちゃ混ぜになっていた。

そしてまた涙が出ていた。

気づいた人もいたけど、純さんは気がついてなくて…

「やったな!おい見てたか?今の!!」

純さん…テンション上がりまくりだよ。

「やったね、..純さん!!!」
「!!…俺もぜってぇ負けねぇ!見てろ、...桜!!」
「うん!」

私も、負けないよ。

prev / next

[ bkm/index]



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -