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▼ 受験の日 2

【降谷暁視点】

知らない人にいきなり野球やれとかやめろとか言われた。正直、うざいとか思ったけど…
試験後に素直に謝ってくれたことは驚いた。
自分の間違えに気づいて素直に謝れるこんな素直な子もいるんだ。そう思ったらうざいとか、そんなこと忘れて…

「...別に、謝ることじゃないよ。」

気づいたら、そんなこと言ってた。

「許してくれるの?」
「怒ってないし。」

そう言うしかなかった。でも、その子は僕のその言葉に急に目を輝かせてきた。

「あの、名前は?」
「降谷 暁。」
「降谷君、ここでも野球続けてね。」

その子は笑顔で頑張ってねと言ってくれた。

その日の帰り道に思い出していたのは申し訳なさそうな顔をして謝る、野球部の部員の言葉。

『ごめんな、センパイ達がお前とは野球やりたくねぇって、ごめん──‥』

いつぶりだろう、続けてもいいって言葉を聞いたのは....やっぱり青道を選んだことは間違いじゃなかった。きっとあの雑誌に載っていた御幸先輩は僕の球を受け止めてくれる。

マウンドで投げれる。

あの子にもきっと会えるんだろうな。あの子の言葉は社交辞令とか、そんな上部だけの言葉じゃない気がした。だってあんなに笑顔で言ってくれたんだから。

あ、名前聞くの忘れた.....

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