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▼ 心配事 1

【伊佐敷純視点】

「あ」

洗濯物を洗濯機にいれていた俺は気付いた、来週は......

─‥

新チームが始動してから俺は副キャプテンになった。キャプテンは勿論、哲。プレーでチームを牽引するアイツが、監督や俺達に認められてるからだ。
これからは俺達がこのチームを引っ張っていってやる。
意気込んでいたのはたしかだが、やっぱり色々と問題は出てくる。最近は喧嘩ばかりだ。

今日も俺は哲に声をかけた。

『おい哲、この前言ってたことだけどよぉ、やっぱりチームの問題なんだから皆で話あおーぜ。』
『あぁ。』

2年は食堂に話し合おうと集まった。話はなかなかまとまらない…。

『チームの問題だろーが!!お前が言わねーなら俺が言ってやるよ。』
『んフー』
『落ち着けって』
『余計ややこしくなるから…』
『…ス〜』

食堂で話し合う俺ら、その中でおもいっきり寝ているヤツがいる。

『寝てんじゃねーよ、桜!』
『…うん、寝てな…い…クー』
『ってか、何かいえよ 哲!!』

なんでこの中で幸せそうな顔して寝れるんだよ!?皆何もつっこまねーし、ったく…可愛いなコノヤロー。

話し合いは結局まとまらなかった…まぁ、今考えると俺のせいでもあるけど。

で、さっきに戻る→
来週は、桜の兄貴の命日だ。
大丈夫なのか?アイツは。…いや、大丈夫なわけねーよな。
ここ最近無理に明るくしてる感じがあったのは、てっきり倉持との仲が崩壊したことを隠すためかと思ってたけど…これは俺の願望か。
桜は俺達が新チーム始動したばかりだから、変な心配かけまいと思ってたのかもな。

「馬鹿野郎が…」

こんな時に気を遣わせてしまっていた自分が腹ただしくて、俺は拳を握り締め洗濯機に八つ当たりをした。

残った痛みが、何も気づけなかった自分を責め立てているように感じた。

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