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▼ 予感

寒い時期がやってきた。
長野は比較的夏は暑く冬は寒い、場所にもよるけど。ふと、東京は夏は暑そうだと思った。
やっぱり私は少し風が冷たいけど太陽がよくあたる季節が好き。そんな時期は長くは続かないけどね。
そんな時期もとっくに通り過ぎ長野は冬へまっしぐら。
雪はよくても、雨は嫌い。雪は払えば落ちるけど、雨に濡れたら気持ち悪いし、特に制服は乾かさなくちゃいけない。
と、私は持論があるので語り尽くしてやろうかと考えていた、あの人に。
若菜ちゃんや栄太郎達は私が語ると長くなるから逃げていく。哲くんは聞いてくれるのにね。
ん?誰に語るのかって??
そんなの決まってる。
私の最近のイライラの原因(あの人)へだ!
イライラしてるのは全く…電話がこないから!!!
電話してくるって言うから心構えしてたのにどう言うことだ、まったく。

「桜!」
「うわっ! びっくりした〜。」

そこには若菜ちゃんが…いつの間に。

「びっくりしたぁ?さっきから声かけてるのに気づかなかったの??」
「…き、気づいてたに決まってるよ。無視してたの無視。」
「桜が無視なんてするわけないでしょ、もう。」

…バレてる。何でいつもこう簡単に嘘がバレるんだろう。やっぱりあれかな?顔に出てるとかかな。
若菜ちゃんを見れば何だか心配そうにこちらを見ている。

「そうたさんのことでなんか悩んでるの?桜、最近なんか変だよ。」

若菜ちゃん…
本当に若菜ちゃんには敵わないなぁ。

─‥
「え」
「そういうことだから、じゃあね。またっ!」

今日こそ電話が来るのではないのかと急いで家に帰ると誰もいなかった。こういう時は必ず2人は畑にいるんだよね。私はとりあえず畑にいこうとすると…

鳴り響く電話の音。

きっとあの人からだ。

あの人が何を言うかは分からないけど、波乱の予感。

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