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▼ 離れてしまったら 3

【小湊亮介視点】

寮に戻ろうと歩いていたら増子と桜を見かけた。

「ありがとう、増子さん」

プリン美味しいね〜。
2人で食べるプリンもたまにはいいね〜。

「うがっ!」
「あっ! じゃあね〜、おやすみ〜」

増子さんは一緒にいると落ち着くな〜とか思ってそう。

ん?泣いてる??どうしたんだろう…。
顔を埋める桜が少し心配になった。

最近は、一緒に喜ぶ桜が見られるようになった。
でも、当初と変わらないことは"寂しい"ってふと溢した笑みが言っていることだ。何が寂しいのかは分からないけれど。きっとそれは俺達には言えない何かだ。

けど、いつも俺を動かすはそんなぐだくだ考えてしまう探究心から来るものじゃなくて、

ただ、イジメられてた頃の弟の春市にちょっと似てるところがある桜を、ほっとけないって気持ちだけだ。

だから、

俺は泣き出しそうに見えた桜のもとへ、歩いていった。

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