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由季様 リクエスト わんこなにゃんこ 続編




【わんこより可愛いよ】御幸一也


わんこ先輩が俺だけのにゃんこ先輩になってから1週間たった

だが 残念ながら俺は先輩に一切手を出せ.....いや 近づけない


なんてことだ

理由はもちろんあの先輩達4人
俺が近づこうとするとことごとく阻止されるのだ

1人の時を常に狙ってるんですけど!?
何でいつも誰か1人は必ず邪魔しに来るんだよ

あ そうかー
常に1人の時を狙いすぎなのかー

「あぁぁぁぁぁぁぁあー」

俺らしくもなく心の叫びが漏れてしまった

俺の横を変な奴でも見るような目をして通りすぎていく沢村と小湊(弟)と降谷

俺が何をした ←


──────────────‥

昼休み

昼飯を食べ終わり暇していると沢村がマネさん呼んでるとわざわざ言いに来た

そんなマネージャーなんて1人しかいない

俺は全力でダッシュをして呼び出された屋上へ向かう
屋上の扉を勢いよく開け両手を広げ俺は言った 満面の笑みで

「俺のわんこぉお… あ」

「どこの誰がお前のわんこだって?」

笑顔の小湊亮介

「えっ あ その… いい天気ですね先輩方」

焦る俺など露知らずわんこ先輩は超笑顔
強面な先輩方に囲まれて…

「御幸!」

てとてとてとてとてとてとてとてとてと

可愛い音をたてて俺に近づき
さっき俺までの俺の満面の笑みが100倍可愛くなった満面の笑みを向けて抱きつき

そのまま俺に顔だけ向けてくれた



......ヤバい

えっ ヤバいだろ これは

1週間以上お預け食らっといてナニコレ

何この密着状態

「幻覚かな? 」

「ん? 何??」

不思議そうな顔をしている先輩
尻尾が見えるよ わんこの

ついでに俺を殺そうと睨む先輩方の視線を感じる
俺もう終わりかも

いろんな意味で



「先輩って何でこんなわんこなの?」



人生の最期にこれを聞けるのなら俺は先輩方に血祭りにあっても構いません
だからどうかー

わんこ先輩は俺から一旦離れ
(やっぱ 聞くんじゃなかった)
可愛い顔の眉間にシワを寄せ考え始めた



でも

「こんな奴の質問に答えなくたっていい」

丹波さんのその一言でわんこ先輩はそれもそうかぁと先輩方の元へ戻って食べかけのサンドイッチをぱくぱく食べ始めてしまった

固まる俺


笑顔を浮かべ話すわんこ先輩に俺は疎外感を感じる

「(結局いつものこれかよ.......俺ばっかりが大好きで先輩は.....)」

帰ろうと背を向けると後ろから声がした

「帰るのか? 御幸」

結城哲也だ

「楽しそうでいいじゃないですか お邪魔なので俺は帰りますよ」

「は? テメェこいつがお前のために作ってきたもん食べれねぇって言うのかよ?」

伊佐敷純の言葉を聞き振り返る


彼らの中心にあるサンドイッチ 先輩達は手を付けずに不自然に残っている

「もしかしてこれを?」

「うん でも御幸変な質問するんだもん嫌になっちゃった」

「何で呼んだのか言うのをって事ですか?」

「そうだよ 一杯作っちゃったし皆も呼んだけど一番は...」

そうして黙るわんこ先輩 顔はちょっと赤い

でも先輩方が背中を押してあげたおかげでわんこ先輩はまた笑ってくれた

「食べて 御幸っ!」

その言葉に感極まり泣きそうになるのをこらえわんこ先輩の真向かいに座りガツガツと食べた

食べてみて気がついたけど具は俺が好きな食べ物ばかりを入れてくれたみたいだ
中にはどう考えてもサンドイッチに合わないものもあるがこれがまた旨い

そういえば好きな食べ物聞かれたな
こんなの全部部活が終わった後に買ってきたのかよ
夜だって遅いし朝だって早いだろうに



なんか自分ばっかりとかバカみてぇだな 俺....





考え込んでいた俺に色んな顔を向ける先輩方




ニコニコする人
早くしろと怖い顔を向ける人
無言で見守る人
どうだ?と見下ろす人






心配そうに見る人



「旨いです」




俺はそんな先輩方につい笑って答えた



end




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