第三話 久々のサントハイム

サントハイムと言われると、どこかの建設会社を想像するのは私だけだろうか。
サントハイムに戻ってきたアリーナたちは、武術大会に向けて準備をしている。
やることのなピサロとベビーサタンは、テレサに言われたお使いに出掛けていた。
なぜピサロまで、と思わなくありませんが、相当暇だったからだ。
どちらにせよ、ベビーサタンだけではお使いをこなせない。
お使いメモを眺める二人。まずはじめに肉屋に向かう。
挽き肉、肉の塊を買ってこいとのこと。
ベビーサタンを両手に抱き抱えたピサロは中に入る。

「これが肉屋か」
「オメー、肉屋知らねぇのかよ」

ベビーサタンのツッコミを受けながら、ピサロは何かを手に取った。
店員さんがピサロを『イケメンイケメン』騒ぎながら見る。
そんなピサロがいくつも並べられた肉の中から手にしたのは、ばら肉だ。

「そればら肉な。」
「挽き肉ではないのか」
「オメー、詐欺にあうタイプだろ。」

ピサロなら詐欺にあったことすら気づかないのでは?
ばら肉と指摘されたピサロは、店員さんに尋ねた。
イケメンに話しかけられテンションが高い店員さんは、お使いメモを見てあれやらこれやら入れていく。
顔の効果半端ねぇ、とベビーサタンは思いながら黙っている。
効果は本当にすごいもので、全体価格が本来の半額になっていた。
明らかにお使いレベルではない大量の肉を目の前にピサロは、ベビーサタンを頭にのせて両手で肉を持つ。
ベビーサタンは頭の上で次のお使いを読み上げた。

「小麦粉10kgアンタさ、持てんの?」
「・・・・・・無理、だろうな」

両手に持った肉を眺め、二人は仕方がなく宿に荷物を置くことにした。
一旦宿に戻り、肉を置いてくるとまた出掛けた。
やっぱりピサロの両手に抱えられたベビーサタンは、ちょっと不愉快だった。

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