第14話 この世界の竜騎士 3/4
ドラミルからレイナの家に帰ろうとしたいところだが、問題が何個か残されたままにされている。
一番の問題は、ウォーリアがどうしたいかに関わる話で、ポピュライトのリーダーのことだ。本人は両立させよう、などと無茶な発言をしているようだ。そんなこと可能だろうか。ポピュライトは血の気の多い人が多すぎて、ウォーリアがいた方が指示が出しやすい気がした。
オニオンナイトがモグネットを利用して指示を出す案を出したのだが、レイナが首を横に振って指摘する。

「モーグリは数年前に絶滅しているんだ。
ひそひそうとやらの方が多分現実的じゃないかな」
「この世界、やっぱりって言われたらそうなんだけど、色々絶滅しているね。竜騎士とか」
「竜騎士?えっ?あっ……ああ!!
昔の文献には竜騎士ってカインみたいなやつだったらしいが、今の竜騎士は賢者の騎士を指すから。
ビックリした。」

聞いたセシルとカインは、あのじいさんは昔の竜騎士の話をしていたのかと、今理解した。
横にいたスコールは全く別のことを考えていた。魔女の騎士とは違うのだろうか、と。
こうしてドラミルから帰宅することになった。
人数が増えたため、9000Gを使い、三台のレンタカーを借りることにした。運転手はスコール、クラウド、ラグナ。ラグナの運転する車にはウォーリアが同行し、イタズラ厳禁になった。実際は、ラグナの車よりスコールを見張るべきだった。ドラミルから出るまで、ずっとバックのまま運転し、後部座席に乗っていたレイナとバッツが怖がってしまった。クラウドの方も大変で、何故か酔っていた。

「クラウド、大丈夫?どうしよう」
「なんで運転しようって思ったスか!?」
「自分で……運転した時に酔ったことなんて……ないんだ」
「まずい、クラウドが吐く。カイン、兜はもらった」

帰宅した頃には、数名の犠牲者が出ていた。運転の怖さに泣くレイナとバッツ。兜が犠牲になり無表情なカイン。
一番安心だったのがラグナの運転だったようだ。
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