第12話 モーグリのぬいぐるみ 1/3
レイナを探したいフリオニールだったが、探そうにも地の利がない。しかもむやみに動いたら何が待ち受けているか分からない。ただでさえ、疑われているのだから、それを悪化させる行動は二人に悪影響をもたらしかねない。
近くの男子トイレを見つけて入ることにした。本当なら人がいなさそうな女子トイレがいいのだが、フリオニールに入る勇気などない。
入ったフリオニールを驚かせたのは、金髪のチョコボ頭がいたからなのか。それとも「ちょっと背伸びパンツ」を手にしていたからか。とりあえず驚いた。

「クラウド!?」
「のばらか」
「フリオニールだ」
「で、お前の子どもっぽい夢は叶ったのか?のばらの咲く世界は」
「・・・・・・も、もういいだろうその話は。
だ、だいたいあれはラグナがテキトウに言ったんであって、のばらじゃない!!
で、なんでクラウドがいるんだ」

フリオニールは寄り道をして、やっと質問を尋ねることに成功した。ここまで尋ねにくいことは今までなかった気がする。
カクカクシカジカ・・・・・・と、説明した二人。クラウドが訳がわからず雇われていると聞いたフリオニールは、彼らしいと思いながらこれからを話した。

「クラウドはどうする?無理して一緒に来いとは言えないが・・・・・・」
「ティーダたちを助けるのが先だ。作戦はあるのか」
「そうか。ありがとうクラウド。作戦なんだが、実はなくて。
どうすればいいのか、いい案が思い付かないんだ。失敗したらレイナが危ないし」
「そいつの顔と特徴は?」
「クラウド、探してきてくれるのか」

今、自由に動けるクラウドが探しに行く方が確かに安全だ。しかし、レイナとクラウドが上手く連携してくれるかは別問題。特にレイナは警戒心が高い。
フリオニールはヘルメットを外し、次にバンダナを外してクラウドに渡した。これがあれば仲間だと信じてもらえるに違いないと考えたのだ。

「これを見せればきっと仲間だと信じてくれる。
顔の特徴は・・・・・・髪は黒で短くて、可愛い」
「・・・・・・・・・」
「あ、そうじゃなくて!!なんというか・・・・・・」
「胸は?巨乳か?」
「えっ!?
ふ、普通じゃないかな」

この質問にフリオニールは困惑した。そんなもの彼には直視できない。彼曰く、直視したら失礼ではないか、とのこと。
頼りにならない情報を頼りに、クラウドはレイナを探しに出掛けはじめた。
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