愛しい師匠 | ナノ


▼ 28.立方体諏訪

本部に着いてから、やっと如月は歌川が手にするキューブに気づいた。
持ち歩くぐらいだから人なんだろうぐらいに思って、如月は興味から尋ねた。

「諏訪さんです」
「・・・・・・へぇ。ずいぶんと投げやすい形になったな」

と言いながら諏訪を歌川から奪う。
そして研究員のもとに向かうために前を歩いていた菊地原に投げた。
片腕で危うく落としそうになりながらも受け取った。そして投げ返した。
唐突にキャッチボールが開始されたのだ!!
なぜあの菊地原がノリが良いのか。
しばらく歌川は首をかしげる。
諏訪さんになんの恨みが・・・・・・あった。
ちょっと前に如月を酔わせたのは諏訪じゃないか。

「菊地原、まだ怒ってたのか」
「え、菊地原何か怒ってるのか」
「・・・・・・いいから早く行くよ」

酔った時のことを覚えていない如月を引っ張った先に進む。
キューブ化している間の記憶がもしも諏訪にあるとしたら、この二人は後々怒られるのではないか。
怒るどころか、あとになり如月が諏訪をボールと呼びだすようになる。
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