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──── ドタドタドタドタ……
名前「左之さああああああんっっっ!!!!」
──── スパーンッ!!!
原田「っ!?お、おいおいどうした!?」
藤堂「名前に千鶴も……って、何で泣いてんだ!?」
永倉「大丈夫か!?何があった!?」
左之さんの部屋に飛び込めば、そこにはいつもの3人組。
いきなりやってきた私たちに、驚いたような表情をしている。
それもそのはず。
私も、私に手を引かれている千鶴も、瞳からは大粒の涙を零しているからだ。
私はビービーと泣きながら左之さんの腹筋にしがみつく。
名前「千鶴がっ……千鶴が呪われるううううううっっ!!!」
原田「は、はあ?」
永倉「つーか千鶴ちゃん、それ何持ってんだ?」
藤堂「あ、それこの間の人形じゃん。まだ捨ててなかったのか?」
私は泣きながら先程千鶴から聞いた話を伝える。
千鶴を慰めていた平助と新八っつぁんが、私の話を聞いた瞬間ピシリと固まった。
永倉「……ま、まさか。そ、そ、そんな事あるわけねえだろっ……!?か、勘違いだって、勘違い!」
原田「捨てられていたのを誰かが見つけて、持ってきてくれたんじゃねえのか?」
千鶴「で、でも私……平助君以外にこの人形のことは話していないんです……捨てに行ったのも私1人ですし……しかも捨てたのは先週でっ……それなのに、私の文机にっ……」
千鶴が泣きながら必死に説明していた時。
斎藤「 ──── 左之、入るぞ」
沖田「さっき名前ちゃんと千鶴ちゃんの叫び声聞こえたんだけど、部屋にいなくて……ってなんだ、ここにいたんだ」
私達の悲鳴を聞きつけた一君と沖田さんがやってきた。
斎藤「……何故泣いているのだ」
名前「はじめくううううんっっ!!!(涙)」
原田「それがだな……」
左之さんが私と千鶴の話をそのまま2人に伝えてくれた。
2人は暫し無言だったが……。
斎藤「……雪村。今すぐその人形を寄越せ」
沖田「僕が斬るね、一君」
名前「やめてえええええ!!!呪われる!!!そんな罰当たりなことしたら呪われる!!!」
刀でスパーン!って斬られたらそれこそ呪いが強くなって返ってきそうだよ!!
人形の恨みが呪いで返ってくるよ!!!
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