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原田「 ──── 愛してるぜ、名前」
それはまるで、魔法の言葉のように。
私の心を、体を、溶かしていく…… 。
──── はらりと浴衣を剥かれ、体が露わになった。
私の体を見た左之さんの瞳が、大きく見開かれていく。
名前「……や、やだっ………」
咄嗟に腕で体を隠そうとしたが、パシッといとも簡単に左之さんに掴まれる。
そして私の両腕は、畳に縫い付けられてしまった。
顔が、燃えるように熱い。
暫く私の体を眺めていた左之さんは、目を細めて微笑んだ。
原田「……名前……綺麗だ……」
名前「……っ、」
顔を覆ってしまいたいのに手の自由が利かないため、思わず顔を背ける。
まずは全身にキスを落とされた。
私を愛しむような甘いキスの雨が降り注ぎ、時々チクリと痛みが走った。
そして左之さんの温かい手が、私の胸に触れた。
その手は優しくて、心地良さすら感じる。
やわやわと胸を優しく揉まれ、耳にはねっとりとした温かい感覚が這う。
耳の奥を犯され、その舌はそのまま首筋を這っていく。
その感覚に、ビクリと私の体は大きく跳ねた。
名前「……だ、だめっ……」
私は思わず身を捩ってその舌から逃れようとする。
原田「……首、気持ちいいのか?」
名前「そ、そんなんじゃっ……!」
再び襲ってくる、先程の感覚。
声がもれないよう、キュッと口を結んだ。
しかし、いくら声を抑えても、体がビクビクと反応してしまう。
原田「……声、我慢すんなよ」
私の様子に気付いた左之さんが耳元で囁いてくるが、私はブンブンと首を横に振った。
無理するな、とばかりに頭を優しく撫でられる。
……でも、声だけは出したくなかった。
変な声が出たらどうしよう、変な声って思われたらどうしよう。
声を殺すのに必死で、体に力が入っているのが自分でもわかった。
原田「……力、抜けよ……」
名前「っ、ん……」
そう言って再び左之さんは私の首に舌を這わせた。
その感覚に耐えきれず、私の口からは思わず吐息が零れる。
そして突然、胸の先端を弾かれた。
名前「 ──── っ!?」
ピリッと電流が走るように、快感が身体を駆け抜ける。
そして左之さんはあろうことか、私の胸に顔を埋めた。
左胸の突起はコロコロと舌で転がされたり、吸いつかれたり。
右の方は指で弾かれたり、キュッと摘まれたり。
襲いかかる快感に、理性が今にも飛んでいきそうだった。
……序盤なのに、こんなに気持ちいいなんて。
正直、後半は耐えられる気がしない。
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