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……すると、スッと今度は静かに障子戸が開いた。
現れたのは一君。
斎藤「 ──── 副長、巡察の報告書を、…………」
どうやら一君は土方さんに用事があったみたい。
でも一君の視線が私で止まった。
斎藤「………今度は何をしでかしたのだ」
名前「いや何もしてないから!!」
もうみんな新しい折檻だと思ってるじゃん。
みんなから見ても悲惨なんじゃん、この前髪。
沖田「土方さんに切られたんだって。面白いよね」
名前「もうやめて、私のライフはとっくにゼロよ」
斎藤「……俺は、その髪型でも似合っていると思うが」
名前「はじめくうううううんっっっ!!!!(涙)」
私は半泣きで一君に抱きついた。
もうあなただけが私の心の拠り所だよ!!
沖田「いやさっき一君も折檻だと思ってたじゃん」
名前「うるせえ!こういう時はお世辞でもいいから慰めてほしいんだよ!前髪を失った心の傷はめちゃくちゃ深いんだよ!」
斎藤「……金平糖があるのだが、食べるか?」
名前「もう一君大好き、どっかの誰かさんにも見習ってほしい」
沖田「ちょっと、なんで僕を見ながら言うの」
……その後、一君の部屋で2人で一緒に金平糖食べて慰めてもらった。
マジで一君は神だ。
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