第一章 中学時代〜USJ襲撃事件 | ナノ


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《名前 side 》



爆豪「 ──── やめろ、名前っっっ!!!!!」



突然頭を満たした声で我に返れば、鼻を掠める幼馴染みの香り。


一番最初に目に入ってきたのは、吹き荒れる風とヒビの入った地面、苦しむ敵の姿。

そして次に、見慣れた薄い金髪が視界に入る。
勝己に抱き締められているのだと気付くのに、随分と時間がかかった。



名前「 ──── っ!! かつ、き……?」



ポツリと、彼の名前を口にする。

すると、まるで何事もなかったかのように鎮まった風と地響き。


……ここで、ようやく理解が追いついた。

ああ、私は使ってしまったんだ、と。
あの、生き物を殺すための恐ろしい力を……。


ぐにゃり、と視界が歪み、体の力が抜けていく。

銃声と、勝己が私を呼ぶ声を耳にしながら、私は意識を失ったのであった……。

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