第一章 中学時代〜USJ襲撃事件 | ナノ


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名前「……あのね」

爆豪「あ?」

名前「……私、さ……」

爆豪「……んだよ。さっさと言え」



少しだけ身を乗り出した勝己の目は、真剣そのものだった。



名前「私さ……






──── ババ抜きやりたいんだよね」



──── ゴ ツ ッ!!!



名前「ぎゃーーーーっ!!やば、今の痛いめっちゃ痛い!!久々に食らった、勝己のマジのゲンコツ!!」

爆豪「ざっけんなクソが!!返せやさっきの時間!!」

名前「えー、ババ抜き楽しいじゃんか!!」

爆豪「二人でやってもすぐに終わるだろうが!!」

名前「た、確かに……じゃあ七並べやろ!!」

爆豪「やらねえよ!!」



──── BOOM!!



名前「うわっつ!!今掠った、掠ったって!!マジで顔狙ったでしょ今!!」

爆豪「チッ、そのまま当たって暫く寝てりゃ良かったのによォ!!」

名前「こわ!!めっちゃ怖いこの人!!」



──── 本当は、あの事を言おうと思ったんだ。

私の、個性の事を。


だけど、直前で怖くなってしまった。

変わってしまった自分が怖くなった。

勝己に嫌われるかもしれなくて、怖くなった。


……だから、もう少しだけ。

もう少しだけ、封印しておく事にした。

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