桜恋録 | ナノ


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名前「 ──── あれれ〜?おっかしいぞォ〜?」



現代ではみなさんお馴染みのこのセリフ。

やあやあみなさんこんにちは、苗字名前です。
いや別に、コ○ン君ごっこをしているわけじゃないんです。



名前「絶対におかしい。だってさっき、確実にここに置いておいたもん」



私は、そう呟いて机と睨めっこをする。

状況を説明しよう。
机に確実に置いておいた手拭いが、私が厠に行って帰ってくる間に無くなっていたのである。

以上。


……いや別にさ、これだけならいいんだよ。

風が吹いてきて飛ばされちゃったのかな?とか急遽手拭いが必要になった誰かが借りて行ったのかな?とかいろいろ考えられるし。

これだけではないから、困っているのだ。



名前「なーんか最近、おかしいよねえ……」



異変を感じたのは1週間ほど前。

廊下を歩いていたら、小石が飛んできたのだ。
その時は、誰かが踏んづけて偶然飛んできたのかなって思ったけど、それが1日2、3回、しかも4日ほど続いたのだ。

その他にも、何か小物が無くなるのは毎日のこと。
縁側で1人のんびりとお茶を飲んでいたらゴミが飛んできたり、私の洗濯物だけ水を掛けられたようにびしょ濡れになっていたり。

今朝なんて私の草履が無くなっていて、しかも私の傘が穴だらけになっていた。


……ねえ、これってさ。
どう考えても、



名前「……いじめ、だよね?」


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