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永倉「戻ったぞー……って、げ」
名前「ただいまです……って、うげ」
新八っつぁんの陰に隠れて、そーっと屯所に入る。
──── そこには既に、どす黒いオーラを放つ土方さんが立っていた。
か、髪が浮いてる!!
こわ、めっちゃこわ!!!!!
土方「……おい苗字……てめぇ、一体どういうつもりだァ……?」
名前「ヒイィィィ!!(゚ロ゚ノ)ノ」
永倉「ひ、土方さん!こいつもこいつでちゃんと反省してるし、今回は大目に見てやってくんねーか?こ、こいつだって1ヶ月近くも屯所に籠りっぱなしだしよォ……」
土方「……新八ィ、まさかてめぇの入れ知恵か……?」
永倉「えっ!?ま、まさか!おおお俺は、たまたま帰りに会っただけで……ほ、ほら、早く謝れって」
名前「ごめんなさいすみませんもっと早く帰るつもりだったんです」
永倉「いやそこじゃないだろ、抜け出したこと謝れって!」
土方「……てめぇ、何だその首の傷は……」
名前「!!!( ゚д゚)ハッ!!!!」
私はギクリとして咄嗟に手で傷を隠す。
永倉「あっ、いや、これはその、俺のせいで……俺がちゃんと守ってやれなかったばっかりに……」
土方「お前は少し黙ってろ」
永倉「すんません……」
土方「……俺は口をすっぱくして言ったはずだがなぁ……。今は外には出るなと……不逞浪士がいつもより彷徨いてるから、と……」
名前「ふ、不逞浪士がいつもより彷徨いてるなんて初耳です知りませんでしたすみません」
土方「だとしても、外に出るなと言ったよなァ……?」
名前「……はい」
土方「苗字ーーーーーーーーーー!!!!!」
名前「すんませんでしたーーーー!!!!!」
……この日、過去一レベルの雷と拳骨が私の頭を直撃した。
(……で、今日のお仕置きは何だったの?)
(3時間正座&説教+1ヶ月間屯所掃除+外出禁止令)
(自業自得じゃん頑張れ)
(くっそ沖田さんが正論とか腹立つ…)
(名前!大丈夫!?怪我したって…)
(千鶴ぅぅぅ!! 大丈夫だよもう元気出た!
あ、そうだ!千鶴にお土産の花……って、あああ! ずっと握りしめてたせいで萎れてる!!)
(もしかしてこの花、私に…?ありがとう名前すごく嬉しい! 大丈夫、水をやればきっと元気になるよ!)
(千鶴愛してる結婚しよ)
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