桜恋録 | ナノ


3



名前「す、すごい!和服がいっぱい!」



和服大好き人間な私には天国みたいな店だ。

目移りして、店の中をキョロキョロ見回していると、



原田「これなんかどうだ?」



と、原田さんがいきなり和服を持ってきた。

は、早い……さすがだ。



原田「……お、なかなか様になってんじゃねぇか」

名前「マジですか!そんじゃこれで!」



お店の滞在時間約5分。
こんな所で最短記録更新しました、ありがとうございます。

私はさっそくお店の厠を借りて着替えた。



名前「ジャジャーン!!どうですか!?」

原田「(じゃじゃーん?) お、いいじゃねえか、似合ってるぜ。……あー……しかし、あれだな……」



へへへ、原田さんに似合ってるって言われちゃったよ(〃▽〃)テレッ

なーんて思いながらニヤニヤしていると、原田さんがちょいちょいと手招きをしている。
そこには椅子?みたいなのがあり、そこに座らされた。



名前「……?何ですか?」

原田「ちょっとじっとしてろよ?」



と、ポニーテールにしていた私の髪が、はらりと解かれた。

そして何やら懐から紐を取り出して、私の髪を弄る原田さん。

……結ってくれてるの?



原田「……こっちの方が合ってるぜ」



手を離されたので、私は鏡を取り出して見てみる。



名前「……えっ、なにこれすごい!これ私!?すごいね原田さん!」

原田「まあ、な」



ふわりと優しげに微笑む原田さん。


一体何なんだこの人は。
女慣れしてるだけで髪も結えるのか……?

あっ、でも左之さんも髪結ってるし。
この時代の男の人は髪結えるんだな、すげえ。



原田「んじゃ、そろそろ帰るか。あんまり遅くなると土方さんが怒るからな」

名前「はーい!」



……と、言いながらも原田さんは帰り道、お団子を奢ってくれた。

イケメン!!!!
イケメンすぎるよ原田さん!!!!

結婚にするならこういう人にしないとね!







(わぁ!名前すごい似合ってるよ!)

(ありがとう千鶴可愛いよ千鶴)

(気持ち悪いなぁ、あんまり近づいちゃだめだよ千鶴ちゃん)

(沖田さんひどい笑顔で毒舌)

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