桜恋録 | ナノ


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?──── 半刻ほど前。

私は土方さんに呼び出されていた。



土方「……とりあえず、此処に住む条件なんだがな……まずはその変な服装、どうにかしろ」

名前「いやーすみません、お見苦しい足を晒してしまい……」



みんな着物を着ている時代に、私だけめっちゃ短いスカートの制服。

大根足を晒すのがマジで恥ずかしいから一刻も早く着替えたい。



土方「それで、だ。千鶴を見ていればわかると思うが、」

名前「もしかして男装!?わあ、楽しみ!私、前から男装とかしてみたかったんですよー!」

土方「おい、浮かれんな。……とりあえず、金をやるから古着屋行って何か買ってこい」

名前「古着屋?古着屋ってどこですか?私、18年間住んでた町でも迷子になるくらい方向音痴なんですけど行けますかね?」

土方「……」

名前「無理なら無理と言ってください、沈黙しないで」

土方「……ったく、仕方ねぇな……原田!今日お前非番だろ、こいつについて行ってやってくれねぇか」




…というわけなのである。



名前「……何かすみません、せっかく非番なのに」

原田「大丈夫だ。気にすんな、そんなこと」



紳士!!
まさに理想の男だ原田さん!!

推しは斎藤さんだけど、実は原田さんもめちゃくちゃ好きだ。
原田さんは余裕のある大人の男性って感じで本当に憧れる。



名前「原田さんならセンス良さそうですし、安心ですね!!」

原田「せんす?扇子が欲しいのか?」

名前「あ、いや、扇子じゃなくて……」



センスって日本語で何ていうんだ!?



名前「あの……あれです。服選ぶの上手そうだなーみたいな」

原田「そうか?」

名前「なんか女の人慣れしてそうですし!」

原田「女慣れしてても女の着物なんて選んだことねぇよ。大体これから買うのは男物だ」

名前「あ、そうか」



……やっぱりモテる男はちがうのね、女慣れしてること否定しないのね。
イケメンだからいいけど!

なんて話をしているうちに、古着屋に着いた。

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