桜恋録 | ナノ


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──── 私は遠くから、対峙する2人の男を見ていた。

赤毛の男は刀1本で戦っており、もう一方のガタイの良い男は二刀流。


赤い髪が、風になびいたその時。
赤毛の男の脇腹が、じわじわと赤く染っていく。

彼は口から大量の血を吐き出した。

そして、



「 ──── ──── 」



その声が、私に届くことはなかった。

だがその人物は紛れもなく、








名前「 ──── うわああああああああっ!!!!!」



私はガバッと勢いよく起き上がった。

……ハッと我に返れば、そこはいつもの私の部屋。

全身汗びっしょりだ。
息も乱れていて、前髪は額に張り付いてしまっている。


……酷い夢を見た気がする。

だけど、



名前「……なんだっけ……?」



どうしても、思い出せなかった。

……まあでも、夢なんてそんなもんでしょ。

私は手拭いで体の汗を拭ってから、再び眠りについたのだった…。

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