桜恋録 | ナノ


2


原田「 ──── 名前」

名前「あっ!左之さん!」



私の部屋の前に左之さんが立っていた。

左之さんは、「よ!」と言ってウインクをする。

うほほ、かっこよ!!
今のでなんだか疲れが取れた気がする!!←



原田「寒かっただろ、俺の部屋に来ねえか?火鉢準備してあるぜ」

名前「え、行く!!」



左之さんの部屋だって!!
いつも飲む時は私の部屋だし、何気に初じゃね?

うへへへへへへへへへへ。












名前「 ──── あ、あったけぇぇぇ……」



左之さんの部屋はポカポカと暖かかった。
左之さんは火鉢で温まっている私を、優しい眼差しで見ている。

惚れてまうやろーーー!!!



原田「……その下緒、いいじゃねぇか」



左之さんは、私の刀に新しく付けられた下緒に気付いてくれたらしい。



名前「でしょ!?千姫にもらったの、これ千鶴と色違いなんだよ〜!」

原田「よかったじゃねえか」

名前「うん!」



左之さんは私の頭をいつも通りワシャワシャと撫でてくれる。



原田「……そういやお前、結い紐はどうした?」

名前「あ、そうだった!実は切れちゃったみたいで無くなっちゃったの……」



……よく考えたら、あの結い紐は左之さんから貰ったものだったのに。

そう思うと、なんだか悲しくなってきた。



原田「お、おいおい、なんでそんなに泣きそうな顔してんだ?」

名前「だ、だって……あれ、左之さんに貰ったものだから……」



私がそう言うと、左之さんは「なんだ、そんなことか」と言って笑った。

そして机の引き出しから何かを持ってくれた。



原田「まだ予備のがあるからな、結ってやるよ」

名前「本当!?やったーー!!」



むほほほほほほほほ←

苗字名前は左之さんといると変態度が増すらしいです。


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