name change
20






「「いってらっしゃいませ。お嬢様」」



名前は、玄関で沢山の執事やメイドに見送り出されていた


「いってきます」


そんな執事とメイドに名前は、小さく笑って出ていった


パコーン
パコーン

庭を通った時、名前の視界に5面あるコートの真ん中のコートで壁打ちをしている跡部が映った


「(お兄ちゃん)」



「いってきます…」


名前は、跡部をしばらく見るとそう呟き、歩きだした。初めて、一人で外を歩く道に名前は少し怯えていた



「この道でいいんだよね…?大丈夫かなぁ。」



何度か迷ったものの無事に駅へつくことができた




「(ここで待ってればいいの??)」

名前は、駅の前に立ち行き交う人を見ていた


「(ううっ…なんかみんな怖い人に見えてきた)」


初めて一般人の人の多さに、名前は恐怖を覚えていた


「名前さんっ」


「!?鈴木くん」

暫くすると鈴木が走って名前の元にやってきた


「ごめん。待たせて」


「う、ううん、平気…」


「そ?じゃ、行こっかー」


「え?っきゃ」


鈴木は名前の腕をつかむと歩きだした


「ね、鈴木くん…どこ行くの??」



「んー?いいトコロ」


名前の話を聞き流してどんどん歩く鈴木


「ね、ねぇ、本当にどこ行くの??腕、痛いよっ」


「…名前さんってさぁ、案外バカだよねー」


「えっ…」


鈴木が名前を見て笑った


「だいたいさぁ、付き合ってもないのに男と2人っきりで出かけたら駄目でしょ?」



「えっ、だっ、だって、妹さんのプレゼントを…」


「だーかーらー、嘘に決まってるでしょ?」


「嘘…?」

「そっ!!アンタ、結構可愛いし、好みなんだよねー」


意味が分からないと言う顔をしている名前を鈴木は、家の中に引っ張りこんだ


「ここ、俺んちね。明日まで両親は帰ってこないんだよ?意味、わかるー??」


「………っ、か、帰るっ!!」


鈴木の笑みに恐怖した名前は走って部屋を飛び出したが、呆気なく捕まってしまった


「はーい、残念。返すわけないでしょ?」


「やっ…!!やだっ!!!!」


「うっわぁ…その泣きそうな顔マジそそる………誘ってんの?」


「ちがっ!!やめてっ!!放してっ……」


「だーめ」


「やっ……」


鈴木が名前の服に手をかけようとしたとき、名前の鞄から携帯がなった


PiPiPiPi


鈴木が携帯に気をとられ、力が緩んだ一瞬を名前は見逃さず、電話にでた


発信者は忍足ー…



『もしもし?名前か?』



「おっ…!!!?」


名前が忍足に助けを求めようとしたが、素早く来た鈴木に名前は口を塞がれてしまった


『もしもし?名前?』


「んーっ!んー!!」



「抵抗しても無駄無だっ!!??」

名前は、鈴木の手に思いっきり噛みついた


『名前?』


「てっ!!!助けてっ!!!忍足先輩っ」


名前は、携帯に向かって叫んだ


その声は、しっかりと忍足に届いていたー…


S O S
(岳人かっ!!?)(どーしたんだよ?侑士、慌てて)(名前からのSOSやっ!他の奴らに電話して、跡部んちに来るように言ってや)(名前のっ!!?お、おう)







- 20 -


[*前] | [次#]





「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -