name change06
「大丈夫かっ?謙也っ!!」
声のした方をみると謙也の膝からは血が出ており、顔を歪めていた。
「大丈夫っ?謙「大丈夫なんかっ!?謙也っ!!」っ……」
鞄から絆創膏を取り出し謙也に駆け寄ろうとしたけど、それより先にりんちゃんが謙也に駆け寄って行った。
「ありがとな、りん」
「大した事してへんよ」
「りんは頼りになるっちゅう話しやな」
謙也がりんちゃんに向けて言った言葉が、少し前のあたし達の記憶を蘇らせた
「名前ー!絆創膏持ってへんか?」
「蔵…持ってるけど、どうしたの?」
「謙也が怪我してねん」
「怪我っ!?謙也、大丈夫?」
「大丈夫やっ!ただの擦り傷やし…名前は心配し過ぎや」
「そっか…よかった」
「名前は優しいからな」
「蔵っ!!」
「確かになぁ、それに名前は頼りになるしなっ!これからも怪我した時は絆創膏よろしく頼むでっ!!」
「うんっ!!!」
あの頃はあたしが頼りにされてたのに。今、ここにあたしは必要ない?いらない?
あたしはここに居ていいの?
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