name change
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「名前、ちょっとええか?」



夜、部屋に居ると蔵が窓をノックして入ってきた



「うん、平気」



昼間の事があってか、お互いの間に気まずい空気が流れる。しかし、蔵が沈黙を破った。



「りんと別れた。」



「そっか…」



「名前が俺のために怒ったって事も聞いたで。疑ってごめんな、」



「うん、」



「あと、今まで名前の事怒鳴ったり、避けたりしてごめん」



「あ、そんなに謝らないで!本当に平気だから、」



「せやけど……!」



「それに、あたしには蔵が前みたいにあたしに話しかけてくれるだけで十分だから」



「名前…ホンマにありがとう」


蔵はそう言ってあたしの頭を優しく撫でた。
あぁ、蔵の手だ…優しい…大好きな蔵の手だ。
蔵、蔵、蔵…




「名前!!?何で、泣いとるん?」




「えっ…?」



蔵に言われて頬に手をあてて、自分が泣いてる事に気づいた。
あ…あたし、泣く位に蔵が好きだったんだ…



「うっ…ひっく…」



「名前?大丈夫か?何かあったん?」


顔を覗き込むようにして聞く蔵を見て想いが溢れでてくる。


「蔵、好き」




もう、止められない




(ずっと、蔵だけを思ってきたよ)(もう隠せないよ…)





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