シンクと導師様と花火
『花火綺麗だねー』
「そうだね」
『花火も綺麗だけど、シンクの色も綺麗だよね』
「…え?」
サクの娯楽(今日は花火だ)に付き合っていた折。唐突に、彼女はそんな事を言い出した。僕の髪や瞳が花火に照らされて、綺麗に見えるのだとか。他人の心配を他所に、どこ迄も呑気なサクに、思わずため息が零れる。
「別に。イオンと同じだろ」
『うーん…イオンのは綺麗って言うより、可愛い?』
「色に可愛いって何だよ」
アレか。僕の髪や瞳は被験者の色素より微妙に劣化(?)しているらしく、色素が少し濃いらしいから、その色合いの違いを彼女は言っているのだろう。
でも、可愛いよりは綺麗って言われた方が、まだマシかもしれない。可愛いとか、女じゃないんだから。…まぁ、そう言う点では、甘ちゃんなイオンなんかには、ピッタリな表現かもしれないけど。そう思ったせいか、何だか変な所で優越感を感じてしまい、微妙に反論する気も削がれてしまった。
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拍手お礼文の過去logより、ボツになった部分が発掘されたので、ここに乗せてみる。
ゴミ箱でも良かったかと、後から気付いた。笑