新八くんはお通ちゃんのライブ。
神楽ちゃんは定春と遊びに行き、二人きりの万事屋。
いつも通りに洗い物をしていたら「なぁ」とリビングから声をかけられた。

「はーい?」と返すも、まだ少し残っている食器を洗う。

暫くして再び「なーぁ」と、さっきより拗ねたような声がする。

濯ぎ終わった食器を置いてリビングに行けば、ソファに腰掛けた銀ちゃんがジッとこちらを見ながらチョチョイと手招きしている。
心なしか少しムスっとしているように見えなくもない。


「ごめんね?あと少しだったから先に洗い物終わらせちゃおうと思って…」


言いながら彼に近付くと、ソファの端っこの方をポンポン叩いて「座って」と一言。

言われるままそこに腰掛けるや否や、彼はポスっと私の太ももに頭を預けて仰向けに寝転ぶ。


「なぁに?」
「んー?ひざまくら?」


なぜ疑問系…?


「なまえは働き過ぎなんだよ。久々に二人っきりなんだからノンビリしようや」


私が不思議そうな顔をしていたからか、彼はそう続けて目を閉じた。

フワフワの髪を撫でていると途中からスースーと規則正しい寝息が聴こえ始める。


「ふふっ、かわいい人」


なんて、それは幸せな昼下り。