平穏を過ごしていた私を襲ったのは体の些細な痛みだった。最初のうちは何てことないと思っていたのだが、体がだるっぽく、段々と吐き気まで出てくるから風邪かと思っていた。…のだが吐き気があるなら違うだろう。
あいにくと医学知識はからっきしだ。理系も生物もさっぱりだった。まぁそのうち治るだろうと思っていたのだが、ふつりと意識が途切れるようになったからいただけない。
結局見つかった母上に医者に連行されれば、今まで動けていたのが嘘なくらい体が痛み、そしてその痛みは体中に回って、らしくもなく悲鳴を上げる。
体が痛い…
抉られるような痛み、
痛い痛い痛い痛い・・・!
いつもは私に微笑む母上でさえ、泣いている。私は、死ぬのか・・・
なんて他人事のように、思ってしまう。前世はあんなに・・・長生きしたのに
愛されて、死んだ罪なのだろうか…痛みに意識が支配されて、白くなっていく視界
そんな数日を過ごしていれば、いっそ一思いにやってくれと思ってしまう
死なせてくれ、もういやだ
執筆日 20130212