やっと救えると思ったんだ。
この意味のない、君を苦しめて悲しませる世界のループから、やっと解放できると、
その願いを叶えられると思ったんだ。
でも、やっぱりキミは・・・
『私は・・・っみんなを守らないといけないの!!』
ボロボロになりながら、僕に染まりながら叫んで、剣の切っ先を向けた。
何度も何度も僕等は戦った。でも僕が彼女に勝てることは一度もなかった。
どんなに仲間に捨てられようと、どんなに心を壊そうと、君は僕の元に来て、戦って、世界を救う。
シナリオどうり、何度も何度も・・・
涙を流して、苦しいと、寂しいと、叫んで、君は何度も消えて行く。
『シルヴィア・・・』
僕だって、できることならばもうキミとは戦いたくないんだ。
僕だって、キミが傷つくのを見るのはもうたくさんなんだ。
辛いんだ。
大切な、大切な、僕の兄弟。
キミが苦しんで泣いて叫んで消えて逝くのはもうたくさんだ。
キミだって気がついているだろう?
だんだんと世界樹は弱っていっている。僕だって意志を持つのが早くなってる。
記憶が僕を、連れてくる。
「・・・ねぇ、シルヴィア。」
キミはもうすぐ僕のものになる。
それこそ、キミが救ったあの「闇」のように、僕のもとに堕ちてくる。
キミのことを覚えていない世界より、あいつらより、苦しみを共有して、キミの心を支えて上げられる、僕のほうがいいだろう?
「ねぇ、早く僕の世界のディセンダーになって・・・?」
光輝く世界樹を見るのはもうたくさんだ。
はやく、僕の世界に染めてしまいたい。
,Re20210122
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