かすがの姿が白にかくれて見えない。


けれど、その足元の雪にポタポタと赤い液体が落ちていく。



アレは・・・誰の血・・・?



「ちいさなおなごをうつとは・・・かんしんしませんね・・・」




撃たれた・・・?

かすがが・・・


目の前で、認めたくない真実。

視線がさまよう。



なんで・・・?


なんで・・・かすがまで・・・



『か・・・すが・・・っ』




俺様、最低だ。


傷つけたんだ・・それだけじゃない・・・かすが・・かすがを・・・



こんなこと・・・あっちゃいけなかったのに・・・




俺様が・・・しっかり、情報を掴んでれば・・・



かすがは・・・









体中の血液がひいていく感じがした。


真実なんて知りたくなくて・・・



ガタガタと身体が震える。



先生達じゃない・・・



失ったものが・・・








また、増えてく







赤が散ってく、



ハラハラハラハラ・・・





また、



また、散ってく・・・






執筆日 20130127






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