ぐちゅり、
手を貫通したクナイ。
押し倒されて、ギリギリと、痛みが増す。
別に、暴れるわけじゃないけれど、この子が安心するためなら、いいと思う。
「っ・・・またご乱心かな?」
『・・・』
上から睨まれて、ギリギリと手首がつかまれる。
殺気を含む、それに別に、慣れているけれど・・・
『ほんと、何で俺様のこと生かしたのさ』
「俺の勝手だろう?」
『生かされた俺様チョー迷惑。』
片手に、クナイが握られる。
そして、振りかざされた刃。
だけどだんだんと、気配が近づいてくる。
それは、俺の良く知っている気配だ。
「終夜!!」
瞬間、
目の前で輝いていた刃がはじかれて、
目の前の夕日色が飛んだ
執筆日 20130124