夕暮れになって、それでも俺様はかすがと鬼ごっこしていた。
かすがよりも、俺様の方がこの森の中を熟知しているからうまく隠れたりしてやり過ごしてみたり。


「佐助!チョコマカと!」

『悔しかったら捕まえてみろって!』


で、へらっとわらって手を振ったら、投げられたのはクナイ
しかも頭


うわっ・・・


『なにしゅんらよぅ』



反動で、こうもりみたいに木の枝にぶら下がった。
口でクナイを受け止めたからうまくしゃべれないけど、あぶなかった・・・。



「っ!」

『ぺっ・・・飛び道具は禁止だって!
 怪我したら先生に怒られるし・・・』

「なら、言うな!わかったか!」


まぁ、暗器がでてきたらかすがはもう止められないからな・・・
怒って下から私を睨み上げるかすが。



『はいはいっと・・・』



攻撃されるのはいいけど、怪我して怒られるのはさすがに俺様でも勘弁。
とりあえず、軽く返事をしてかすがの横に降り立つ。


そんなときだ。




『!
  かすが、こっちだ!!』

「な、」




誰かの近づく気配。

一人じゃない、2.3人?・・・いや、二人だ。


この、人気の無い道に・・・どうして・・・?



そう思うのと同時に、かすがを茂みの中に連れ込み、気配を消す。

かすがも、俺様の意見に同意なのか、息を潜めた。





執筆日 20130120






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