『駄目じゃん、かすがー、
先生達だって仕事あるんだからさー』
いつも先生と修行をする場所にかすがを連れて行った。
その間ずっとかすがは黙ってて、その場所についてかすがを見たら今にもなきそうな顔をしていた。
この表情は、しょっちゅうしてる。
ほら、俺様たちって結構似たもの同士だから。
「・・ッお前は分からないからいえるんだっ」
『うん、知るわけ無いだろう。
だって、先生は話してくれない。』
「っしろうとしないのか!」
『先生の嫌がることを、俺様はしたく無いよ。』
でも、ね、
かすがは依存しているんだ。
俺様とは違う意味で、颯斗さんにさ。
確かに、俺様たちにとって先生達は唯一無人の存在だから。
だけどさ、ほら、俺様たちは本当は依存しちゃいけないんだよ・・・
「っ何故?
佐助は心配じゃないのか!」
『心配に決まってるよ。』
「だったら!」
『でも、先生達は俺様たちが任務に就いたら、
きっと何も言わずに送り出してくれるよ。
俺様たちを信じてさ。』
「!」
手を離して、そういえば、かすがはハッと目を見開いて俺様を見る。
へらっと笑って見せて、シュタっと木に飛び移った。
『俺様たちが信じなくてどうすんの
あー、颯斗さんに言っちゃおうかなぁ』
「なっ」
『言われたくなかったら俺様のこと、捕まえてみろって!』
「ま、まて!!」
それから下に居るかすがにそういえば、はっとした表情で俺様と同じように、木へと飛び移る。
そこから俺様とかすがの鬼ごっこは始まった。
でも、
かすがの言ってることが気になって気になって仕方ない。
別に先生を信じていないわけじゃない。
もしも・・・この話が本当に・・・最悪の状況の話だったら・・・
どうすればいいんだろうって、怖い。
執筆日 20130120