「・・・」
なんで、こうなるのかなぁ・・・
はぁっとため息を付いて、先ほど佐助へと伝言を伝えるために飛ばした部下の向かった方向を見る。
いきなり、大将を討って来い。なんて大分無茶な話だと思うんだよね。
第一に今日は偵察だけのはずだったのにな、あれー?
まぁ、給料がもらえるからいいけどね。
佐助に何か買ってあげれる。
でも、最初に何が欲しいって聞いたときは、「お前の命」なんて、怖いこと言われたっけ。
あぁ・・・今思い出しても鳥肌が・・・
なんて、思って小さく笑う。
あれから、佐助は大分丸くなったから。
まぁ、いいかなって思うんだ。
あれだけ丸くなったんなら・・・人の世界に帰してもいいと思う。
でも・・・俺が、逆にもう・・・
なーんて・・・こんなの忍にいらない、
「長。」
「ん?
って、お前、何それ。」
「佐助殿より、長へと、」
「佐助から?」
なんて感情に浸っていた俺に、送った部下が帰ってくる。
その手にはなぜか袋。
でも、それは佐助からという。
佐助が俺に・・・?
その袋を受け取り、中身を確認すれば、エビツルの実が入っていた。
しかも結構な量だ。
佐助はコレを1人で集めたのだろうか・・・?
「佐助はどんな様子だった?」
「いつもながらに寂しそうで。」
「・・早く帰ってやんなくちゃな・・・」
それから、気になって、聞く。
そうすればいつものような返答が帰ってきて苦笑い。
実は寂しがりやだからなあいつ。
なんて思いつつ、数粒の実を口の中に放り込んだ。
うん、すっぱいな。
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